県民共済は最強?

生命保険といってもいろんなものがあります。

終身保険や定期保険、養老保険、学資保険、医療保険などなど、さらにそれらを細分化すると、例えば定期保険の場合には、無解約返戻型とか、低減定期や平準定期などなどいろんなものに分かれてきます。

そんな生命保険商品の中でも、ちょっと特殊なものがこくみん共済や県民共済などの共済保険です。


共済保険ってなに?

共済保険の魅力は、掛金の安さです。

生命保険は、「営利事業」として運営されていますが、共済は「非営利事業」とされています。営利事業とは利益を得ることを目的として行われる事業のことで、非営利事業とは利益を目的としていない事業を意味しています。

共済は、制度上営利を目的としていないことの他にも、営業員を置いていないことや、支店などが少なかったりするため、人件費や事務経費などが低く抑えられ、比較的低い掛金で保障を得ることができる仕組みになっています。

TPPの話し合いの時にも、共済制度は民業を圧迫しているといわれ、問題になりました。つまり、外資が保険事業で日本に入ってきても、共済という存在が、日本での事業展開に支障をきたす恐れがあると見られていたということです。

言い換えれば、共済保険はそれだけ一般消費者にとって有利な制度だということになります。


死亡保障から医療保障まで、パッケージ化された保障内容。

生命保険に加入する時には、通常、定期保険や医療保険などは別々に加入することになります。

定期保険を主契約として、特約で医療保険を追加したりすることもできますが、特約として加入しても保険料自体はそれほど変わらないため、ほとんどのケースで別契約で加入しているのではないかと思います。特約で加入してしまうと、保険を見直す時などに、主契約である定期保険などを解約したり、満期を迎えたりすると、特約の医療保険まで効力を失うことになるためです。

県民共済などの共済保険は、最初から定期保険と医療保険がセットになって募集されています。切り離すこともできません。(中には別になっているものもありますが)


県民共済の保障内容とお得感

基本となるのは、掛金月額2,000円の総合保障型と呼ばれるものです。


掛金月額2,000円に対して、死亡保障が400万円から、入院保障が日額4,500円からとなっています。また、後遺障害(事故にあった後、障害が残ったとき)保障があったり、死亡や入院の原因が事故であった場合には、保障額が増額されたりします。

保障範囲は幅広く設定されていますが、保障額に少し物足りなさを感じます。ただ、こくみん共済であれば、もっと大きな保障に加入することもできます。

保障額に物足りなさは感じますが、月2,000円の掛金で、これだけの保障に加入することは、民間の保険ではほとんど不可能です。

しかも、保険金の支払いが少なかったり、事務経費等が予定よりもかからなかったりして、決算で利益がでれば、共済は非営利事業であるため、その利益は全額ではありませんが割戻金として還付されます。

割戻金として戻ってくるお金は、だいたい支払った共済掛金の20~30%以上となっており、さらにお得感が増します。

民間の保険でも、県民共済に似た商品を作って販売しているところがあります。

それは、楽天生命の「スーパー2000」という商品です。保障内容を見ると、県民共済よりも医療を重視といった感じですが、総合的には、やはり県民共済の方が優れている感じを受けます。

楽天生命は、ネット生保という事業運営コストを低く抑えて、一般的な生命保険会社よりも安い保険料を売りにしている事業形態をとっていますが、それでも保障内容に対する保険料の割安さで見ると県民共済に勝てていない感じがします。

ただそれでも、がん保障の充実などを求める場合には、県民共済よりも楽天生命スーパー2000を選択する場合もあるのかもしれません。


県民共済に弱点はないの?

県民共済最大の弱点は、高齢になると、保障内容がガクンとおちるところです。

県民共済などの共済制度ができた本来の目的が、働いている現役世代を守るためというものであるためか、65歳を過ぎると、保障内容が急激に悪くなります。(65歳以降の県民共済は熟年型と言います)

県民共済よりも民間の生命保険会社の保険に加入したほうがいいと言っている人たちは、この点を指摘していることが多いように感じます。

確かに、65歳を過ぎて県民共済に入るくらいなら、保障なんてなくてもいいのでは?と感じるくらいです。65歳以降も保障を必要としている人は、民間の生命保険会社の終身保障などを使って加入したほうのがいいのかもしれません。

しかし、ここは保険の目的から考えた方がいいところです。

私は、現役時代は資産を作ることをまず第一に考えた方がいいという考え方であるため、老後までには保障のいらない資産ができていることを前提にお金を活用したほうがいいと思っています。

つまり、高い保険料を支払って一生涯保障してもらうことよりも、できるだけ低い保険料に抑えて、残ったお金は資産形成に回し、老後は生命保険による保障が必要なくなるようにした方がいいと思っています。

人それぞれの価値観や考え方にもよるところなので一概には言えませんが、そういう考えの上で県民共済を選択するということは、意味があることだと考えています。

田仲 幹生

ⅭFP(ファイナンシャルプランナー)資格認定者、1級FP技能士、個人投資家

外資系の生命保険会社で営業を行い、後に税理士事務所に勤務、2016年から今までの経験を生かしながら、投資活動および資産形成を主な目的としたFP業を行っていきたいと思い独立。

1コメント

  • 1000 / 1000

  • ゆーくんまん

    2017.08.08 03:22

    ちょうど県民共済を検討していたので、とても勉強になりました。 資産運用も始めようと思っていますので、今後も参考にさせていただきたく、フォローさせていただきました。