年5%の運用で老後の不安を解消する?

年金受給開始年齢の高齢化、年金支給額の削減など現役世代にとっては、老後に対し不安な話でいっぱいです。

資産運用で、なんとかその不安を解消できないものかと考えている人も多いのではないかと思います。

では、その資産運用でどのくらいのリターンが確保できるものなのか、どのくらいのリターンを達成すれば安心なのか考えてみました。


資産運用でどのくらいのリターンを確保できるものなのか?

GPIFが考える期待リターン

GPIFとは、厚生年金などの積立金を運用している機関、「年金積立金管理運用独立行政法人」の略称です。名前の通り、私たちの年金を支払うために運用を行っている機関です。

そのGPIFが推計した各資産ごとの期待リターンは以下のようになっていました。

国内債券 3.0%

短期資産 1.9%

国内株式 4.8%

外国債券 3.2%

外国株式 5.0%

この数字、思っていたよりも低いなと感じました。もしかすると、今、世界が低成長状態であるためか、いろんな金融商品で運用難が起こっていることが影響しているのかもしれません。

個人的には、特別な運用をしなくても、一般的な方法で年5%ぐらいの運用利回りは確保できるのではないかと思っています。

もっと言うと、それなりに本気で取組めば、年7%なら十分狙えると考えています。

年7%と言うと、複利で運用すればだいたい10年で元本が2倍になる数字です。10年という年数は、市場経済がだいたい1サイクル終わるとされている時間です。好景気と不景気が循環しているように、市場でもいい時と悪いときを約10年で一通り経験することになる傾向にあります。

また、投資家の願望としても、10年で元本を取り返せるぐらいのリターンは欲しいと考えているのではないかと感じています。


年7%の利回りを基準に金融商品を探すと、意外と見つかる?

10年で2倍になると聞いてどう思うでしょうか?すごいと感じますか?10年かけてそれだけと感じますか?もし、「すごい、ありえない」と感じていたとしても、探してみると意外と身近なところにあったります。

たとえば、今でいうとクラウドファンディングの利回りがそれに近いです。

融資型のクラウドファンディングの利回りはだいたい5%~10%ぐらいあります。しかも利息で受け取れるため、価格の上昇などのキャピタルゲインではなく、キャッシュフロー(現金収入)のインカムゲインでということになります。

他には、数ヶ月前に新興国債券のETF(上場投資信託のこと、株式と同じように証券取引所に上場していて、投資信託を株式を買うように購入することができる金融商品)の分配金利回りが6%台後半という約7%に一時なりました。

アベノミクス相場が始まる前には、都内のワンルームマンション投資の利回りは約7%ぐらいありました。不動産関係で他には、リーマンショック直後のREIT(不動産投資信託、ETFと同じように株式市場に上場していて、株式を買うような感じで不動産投資ができる金融商品)の分配金がやはり7%ぐらいありました。

いつもというわけではありませんが、注意深く金融市場を見ていると、たまに年7%の利回りが見つかることが結構あるのです。しかも、7%の利回りが得られることがほぼ確実かなと思ったところが、相場の底だったということも多いように感じています。


普通の運用でも年5%は稼げる。

年7%の運用を目指すとなると、それなりに度胸と忍耐を必要とされることが多いため、資産運用初心者やあまり投資の勉強に割く時間がない人などには、ハードルが高いのかもしれません。

しかし、年5%であれば、株式投資などよりも価格変動リスクの低い、バランス型と呼ばれる投資信託を購入するだけで狙うことも可能そうです。

たとえば、「三井住友・DC年金バランス50(標準型)」という投資信託は、基本的には、国内株式35%、外国株式15%、国内債券35%、外国債券10%、短期金融資産5%という資産配分で運用されているため、株式のみの投資信託などに比べると価格変動利ススクは低く抑えられています。

2005年9月に運用が開始され、約11年が経過しています。運用開始時には約10,000円だった基準価格は、2016年末には14,500円になっていますから、約11年で45%上昇していることになります。

年利にすると、約4.1%(複利で計算した場合)になります。5%には少し届かなかったですが、2007年から2009年にかけての100年に一度と言われた金融危機を乗り越えてのリターンですから、年利5%にも期待が持てます。


年5%の運用で、老後の不安を取り除くには?

老後の生活資金として、どの程度を予想しているのでしょうか?

生命保険文化センターでは、最低限の生活費として月22万円、ゆとりのある生活費では35万円という数字を出しています。ただ、これは意識調査による数字であるため、願望としての数字が入っている可能性も考えられるため、実際にはこれより少ない金額で十分なこともあり得ます。

また、生命保険会社としても少しでも高い数字を見せることで、契約者に不安を感じさせ保険料の高い保険に加入して欲しいと考えている所もあるかもしれません。

とりあえず、せっかく調査で出てきた数字ですので参考にさせてもらうと、老後に最低限の生活をおくるためには、年間264万円。ゆとりのある老後にするには、年間420万円の収入が必要ということになります。

年利5%で運用することが可能な人にとっては、運用資産が5,280万円があれば、運用収益だけで生活ができるようになるということになります。

5,280万円×5%=264万円

また、ゆとりのある生活をおくる場合には、運用資産が8,400万円あればいいということになります。

8,400万円×5%=420万円

ただ実際には、たとえ少なくなったとしても、年金は支給されるでしょうから、そこまでの運用収益は必要ないかもしれません。

これらのことから考えると、老後の資金に1億円必要だなんて話も聞きますが、運用のできる人であれば、1億円も必要ないということになります。

5,000万とか8,000万なんて資金が用意できるのか?

年利5%で運用して、5,280万円に到達するための月々の積立金額を計算してみます。

すると、月々約64,000円を30年間積み立てると目標額となりました。8,400万円の場合には、約101,000円です。

つまり、35歳から65歳まで、毎月64,000円を、年利5%ぐらいが狙えるバランス型投資信託に積み立てれば、その後は、その投資信託から得られる264万円の収益で、死ぬまで生活できると考えることができます。

もし、ゆとりのある生活が望みであれば、毎月の積立額を101,000円にすれば、65歳以降は年間420万円の生活費が手にできる計算になります。

意外と不可能なことではないのかもと感じてもらえるとありがたいです。

個人的には、年利5%という比較的低めな運用利回り。

生命保険文化センターが用意したもう少し少なくても大丈夫なのではと思える老後の生活費。

国から年金が一切支給されなかったらという話での計算。

65歳以降は積立資金に手を付けず、運用収益だけを生活費にする。

これは、かなり苦しい条件設定だと思います。実際には、間違いなくこれよりもゆとりがあるはずです。つまり、月々の積立金額を少し減らしたり、運用利回りをもう少し下げてリスクを抑えたりしても大丈夫だと思われます。

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