全然知られていない?ETF(上場投資信託)ってどうなの?

国内の20歳以上の男女のうちETF(上場投資信託)の存在を知っているのは、たった6.2%と聞きました。

この認知率の低さにはびっくりですが、おそらく証券会社に口座を開いてたりしないと、中々知るきっかけもないのかな?と思います。

そもそも、証券会社に口座を持っている人自体がそれほどいないようなので、それを考えると、この6.2%というのは十分あり得る数字なのかなと思います。

ETF(上場投資信託)は信託報酬手数料が低かったり、株式市場に上場していることで、時価で売買できるなどといったメリットがあります。

これらのメリットに着目した多くの投資家が、このETFを積極的に使うようになったことで、世界的にETFの規模が爆発的に拡大しています。


ETFと投資信託ってなにが違うの?

基本的には同じものです。ただ取引する場所が違うだけです。

投資信託は、証券会社や銀行などの窓口で購入しますが、ETFは株式を取引するように購入します。投資信託を株式市場で取引しているものがETFです。

この株式市場で取引できるという点が、投資信託にはない様々なメリットを生み出しています。

投資信託を買うときには、注文した日の基準価格で購入することになりますが、この基準価格がいくらになるかは、一日待たないとわかりません。

しかし、投資信託の中身の株価や債券価格などは、その一日の中でも上がったり下がったり変動しています。つまり、投資信託は、その日にどれだけ動くのか不明なまま注文をしないといけないことになってしまいます。

その点、ETFは株式市場で値動きしているときに注文し、基本的には即時に約定されるため、いくらで買うのかが注文した時にはっきりとわかります。

また、株式を取引をするときと同じルールなので、指値という購入するときの価格を指定することもできます。そうするとETFが指定した価格になったときに約定するようになります。

さらに、ETFはコストの低さが一番のメリットとなっています。

これも、株式市場で売買することで、投資信託のように販売員が必要ないためできることです。

投資信託を販売すると、販売した人へ販売手数料を支払っています。このコストは投資信託を購入するために預けたお金から支払われることになっています。

ただ、株式を購入するときと同じで、売買手数料がかかることがあります。投資信託の場合、ノーロードといって買付手数料が無料のものもあるので、その点はETFの方が不利に思えるかもしれませんが、トータルでのコストはやはりETFの方が低いと言えます。

とくに、長期投資ともなると、信託報酬手数料と言って、資金を運用してもらっている間に差し引かれるコストの影響が大きくなってきます。

ETFの魅力は、この信託報酬手数料が投資信託に比べて非常に低いという点です。


ETFによって、株式市場で株式以外のものも取引できるようになった。

株式市場というと、企業の株を取引するところです。

膨大な数の企業が上場しているため、選択肢は広いのですが、資産クラスはすべて株式になります。

ところが、ETFの登場で、株式市場で国内株式だけでなく、海外債券や不動産、金や白金などのコモディティ、VIXなどの指数、新興国の株式などの海外の株式、なども取引できるようになりました。

つまり、株式市場で取引できる口座さえあれば、複数のアセットを組み合わせたポートフォリオ運用ができるようになったということです。

ポートフォリオ運用については、現代ポートフォリオ理論としてノーベル賞にまでなった、資産運用の考え方です。

今は、資産運用をしていく上で、このポートフォリオ理論は必ずと言ってもいいほど、耳にする言葉です。それほど資産運用の世界で定着ている考え方である以上、ポートフォリオ運用ができるということは非常に大きなメリットであると言えます。


これだけは投資信託にかなわない、ETFのデメリット

ETFでも不可能ではありませんが、投資信託の方が有利なことが一つあります。

それは、ドルコスト平均法が使いづらいという点です。

投資信託の場合、毎月1万円づつ積み立てるという契約をすれば、毎月自動的に、きっちり1万円分づつ購入することができます。

ETFの場合、一単位づつの取引となっていますから、きっちり1万円で購入するというのがほぼ不可能です。

この点はETFが投資信託に唯一かなわないところです。

こういう購入の仕方をドルコスト平均法と言いますが、ドルコスト平均法は有効な投資戦略です。

なので、ドルコスト平均を使うためにETFではなく投資信託を選択するという場合もあります。

それでも、運用コストを低くするためにETFを使いたいという場合には、ドルコスト平均法で購入した投資信託が、ある程度積みあがってきたところで、投資信託を換金し、同じ資産で運用しているETFを購入するという方法もあります。


結局のところ、資産運用にETFを取り入れるべきなのか?

様々なメリットを持つETFですが、実際に使うべきかどうかは人によるところがありますので、とりいれるべきとまでは言えません。

最終的には、その人の運用目的と、運用方法によって変わってきますのでよく考えてみてください。

例えば、すでにかなりの金融資産があり、ETFなどを使わなくても効果的な分散投資が可能なのであれば、自分で銘柄を選択した分散投資の方が有効です。

ETFが、いくら低コストと言えど信託報酬手数料は0ではありません。

自分で行う分散投資ならば、信託報酬手数料を0にできます。

分散する銘柄数の目安としては20銘柄くらいになります。

資金にして、1,000万円ぐらいあれば、自家製の日本株ポートフォリオは十分つくれると思います。

コモディティに関して、金は株価と逆相関の傾向があると言われていますが、日本国内で考えると、ドル/円の影響を受けやすい点で、日本の株式と逆相関とまではなっていません。つまり、ドル建ての金価格でなければ、ポートフォリオを安定させる目的を達成できない可能性があります。

今のところドル建て金投資の投資信託はありますが、ETFにはないように見受けられます。

つまり、ほしい投資先でなければ、ETFだからと言って投資するものでもないということです。当たり前のことではありますが。

それと、ETFは低コストで運用できるように、インデックスで運用されていることが多いです。

今はインデックス投資というのが広く認知されてきて、インデックス投資が一番いいという風潮が出てきていますが、個人的にはインデックスを過信しすぎることは良くないとも思っています。

インデックス運用がいいというのは、低コストで運用できるからです。

決してインデックス運用が、すべてのアクティブ運用に勝るとは思っていません。しかし、アクティブ運用の半数以上がインデックス運用に負けているという話も事実のようです。

そもそも、アクティブ運用がインデックス運用に負けてしまう傾向にあるのは、運用体制や運用資産規模、運用会社などへ支払う手数料が問題なわけで、これらの問題点を抱えていない個人投資家ならば、アクティブ運用を行ったほうのが有利だと思っています。

つまり個人投資家レベルであれば、あえてインデックス投資のETFを使わなくてもいいのではと思えるところもあるということです。


田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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