投資の基本!債券投資と金利の関係

投資には、株式投資、債券投資、不動産投資、融資型クラウドファンディングなどなど、それこそ沢山の金融商品や投資商品があります。

そんな中から投資先を選ぶにあたって、検討する項目の1つに「利回り」があります。

しかし、投資商品が持つリスクが商品によって違ってくるため、すべての投資商品の利回りをおなじ基準で考えるわけにはいきません。

そこで「利回り」の考え方について、すべての金融商品の基本ともいえる債券投資から考えてみたいと思います。


債券投資と利回りとは?

債券投資とは、政府が発行する国債や、地方公共団体が発行する地方債、企業が発行する社債などを購入し、利息を受け取る金融商品のことを言います。

たとえば、満期3年、利率が0.05%の個人向け国債を購入したとします。

すると、半年後に100万円×0.05%×6/12ヶ月=250円、1年後にまた250円という感じで、定期的に利息を受け取ります。

そして、満期の3年後には、投資元本の100万円が戻ってくるという仕組みです。

身近なイメージとしては定期預金がかなり近いです。

債券の種類には利付債と割引債というものがありますが、先の説明のものは利付債になります。

そして割引債は、満期3年で額面100万円の債券を98万円で売るといったもので、所有時に利息を受け取ることはありませんが、満期を迎える3年後に100万円を受け取ることで、実質3年間で、2万円の利息を受け取ったようになります。

一般的には、利付債の方がわかりやすく感じるかもしれませんが、金融商品の利回りを考える上では、割引債が基本とされています。例えば、債券投資の考え方から株式投資の利回りの考え方へ応用するときなどは割引債の考え方が基準になっていたりします。

さらに言えば、利付債は割引債の考え方を応用したものだと言えます。

少し難しい話になるので、詳しいことは省きますが。

投資商品の利回りを考える上で、現在価値と将来価値という考え方があります。割引債とは、まさにこれのこと指しているわけです。

先ほどの例に戻ると、満期が3年、額面100万円の割引債を98万円で買うということは。

3年後の100万円(将来価値)は、今の98万円(現在価値)の価値と同等だということになります。

今の98万円 = 3年後の100万円

この現在価値と将来価値の関係性が、投資商品の利回りに影響してくるということです。

「10年間お金を使えない状態で固定していまう(または貸してしまう)以上は、10年後にいくらになっていないと割に合わないよね」

という考え方です。

例えば、今100万円で買える車と同じグレードの車が、10年後120万円を出さないと買えないなんて話になれば、今の100万円は、10年後120万円になっていてもらわないと、割に合わないということです。

現実はこんな単純な話ではありませんが、この考え方が、利回りの考え方の基準になっています。


債券と利回りの関係

債券と利回りの関係を考えるうえで、覚えておきたいのが。

① 信用力が低い債券ほど、利回りが高い

② 満期が長いほど、利回りが高い

③ 金利が上がると債券価格が下落し、金利が下がると債券価格は上昇する。

① 信用力が低い債券ほど、利回りが高い

信用力とは、わかりやすく言えば、満期を迎えた時に無事返してもらえるかどうかということです。

一般的に、政府が発行する国債は「リスクフリー」つまり返してもらえなくなる可能性は0だと仮定されています。そして、国債の利回りのことを「リスクフリーレート」と呼び、リスク0の場合のリターンとされ、あらゆる金融商品の中で最低限のリターンの基準とされています。

信用力については、国が一番高く、地方公共団体、そして大手企業といった感じで考えられています。

つまり、債券の利回りは、

 国債(国)< 地方債(地方公共団体)< 社債(企業)

といった関係性にあります。

日本では債券投資の市場があまり個人向けに開放されていないので、国債以外の債券に触れる機会はあまりないかもしれませんが。

世界では、ハイイールド債と呼ばれる、格付けの低い(倒産可能性が高い?)債券や個人の住宅ローンなどをまとめたMBS債などいろいろな債券が売られています。

つまり、それぞれの債券によって信用力が違ってくるため、利回りも変わってくるわけです。

② 満期が長いほど、利回りが高い

これに関しては、経済環境によって逆に変化することもあるので一概には言えないところもありますが。

期間が長くなれば長くなるほど、お金を貸している方としては、自分で使うことができない不便を受けている以上、それ相応の見返りが欲しいとか、期間が長くなれば、それだけリスクにさらされる危険性が高まることを考えれば、短期よりも高いリターンを望むことなどが考えられることから、期間が長いほど利回りが高いのが当然だと考えられます。

その満期までの期間と利回りの関係性を表したグラフを「イールドカーブ」と呼んでいます。

通常イールドカーブは、先ほどの理由から期間が長くなるほど金利が上昇していくグラフになるのですが、このグラフが逆になることがあります。

市場が、「この先金利が急激に上がりそうだぞ」と考えた場合、昔低金利で発行された長期債券に対して最近発行された短期債券の方が金利が高く、そして大きく差が出ることがあるためです。

しかし、この現象はとても平常時と言える状態ではありません。

今、日銀では、このイールドカーブを操作しています。短期では金融機関が保有する日本銀行当座預金の一部に年マイナス0.1%の金利を適用して操作し、長期金利では国債10年物の金利を0に誘導しています。

これが正常な状態と言えるのか疑問に思うところもありますが、今のところこういった政策が取られています。

③金利が上がると債券価格が下落し、金利が下がると債券価格は上昇する。

債券は、満期まで保有しないといけないわけではなく、中途で売却することも可能です。

中途で売却する場合には、売却時の金利を基準に債券の価格が決まることになります。つまり、市場金利が額面の金利よりも高かった場合には、市場金利に合わせて、額面の価格よりも低く売らないと、相手側(買う側)は購入してくれないことになります。

これが、債券の価格が変動する原因です。

ですが、売らなければ、最終的には額面で償還されるため損をすることは基本的にないので、損をするのが嫌であれば売らなければいいだけなので、価格変動を気にする必要もないというところが債券投資のいいところなのかもしれません。

しかし、投資信託の債券投資型はそうはいきません。債券価格の変動が投資信託の基準価格の変動に影響し、当然、買った時の価格で買い戻すなんて約束もしていないので、場合によっては損をする可能性もありますから、注意したほうがいいです。

つまり、投資信託などで債券投資を考える場合には、金利動向に気を遣う必要があるということです。

田仲 幹生

ⅭFP(ファイナンシャルプランナー)資格認定者、1級FP技能士、個人投資家

外資系の生命保険会社で営業を行い、後に税理士事務所に勤務、2016年から今までの経験を生かしながら、投資活動および資産形成を主な目的としたFP業を行っていきたいと思い独立。

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