毎月分配型投資信託はありか?なしか?

買ってはいけない投資信託と言えば、毎月分配型投資信託といわれ。でも一番売れている投資信託は毎月分配型投資信託だったりと。

どう評価したらいいのか?わからない毎月分配型投資信託です。


毎月分配型投資信託の何が問題なの?

「タコ足分配」

毎月分配型投資信託を説明するときに必ず出てくる言葉が、「タコ足分配」という言葉です。

「タコ足分配」とは、投資信託が投資した先から得た利益以上の分配金を出している時のことで、つまり利益以上の分配金を出すということは、ただ元本を払い戻しているだけということになります。

投資信託の分配金には、「普通分配金」と「特別分配金」という2種類の分配金があります。「普通分配金」とは、投資した元本から増えた利益を分配した時の利益のことで、「特別分配金」とは投資元本を割っているときに出した分配金のことで、ただの元本払い戻しの場合を指します。

つまり、毎月分配型投資信託の「タコ足分配」が問題だと言われているのは、本当の利益でもないのに、分配金という形になることで利益だと勘違いしてしまいやすいということです。

FPの本やコラムでは、よくこの点を問題視して毎月分配型投資信託を購入するのはやめましょうといっているのを見かけます。

「複雑な商品設計」

毎月分配型投資信託の中には、高分配を行うために、複雑な商品設計になっているものが見受けられます。

例えば、少し前に流行った、「通貨選択型投資信託」などです。

株式やREITなどの投資先から得られる収益に為替から得られる為替差益や金利収益などもプラスして利回りを大きく見せようとした投資信託です。

さらには、オプションも使って、オプションプレミアムも狙う、3重の仕組みを重ねたような商品まであります。

この投資信託で使われる、為替やオプションといった取引はレバレッジを使った商品です。

つまり、結構ハイリスクになっています。1つの所から、2重、3重の仕組みを重ねて高い分配利回りを得ようという仕組みを考えたことはすごいと思いますが。

素人には複雑すぎてついていけない商品だと思います。

現に最近では証券会社や銀行等でも、あまり勧めているのを見なくなりました。

「高い手数料」

個人的には、これが一番の問題だと思っています。

同じ投資先なのに、毎月分配型という仕組みになるだけで、信託報酬手数料が一気に大きくなります。

例えば、同じ世界のREITに投資をする投資信託で、信託報酬手数料を比較すると。

①『ニッセイグローバルリートインデックスファンド』(年一分配) 0.2916%

②『ラサール・グローバルREITファンド』(毎月分配型) 1.62%

と大きく差がついています。

たかが1.3%程度と侮ってはいけません。

100万円を投資した場合、①の方は2,916円ですが、②は16,200円になります。

この手数料は投資している限り毎年かかってくるものです。10年もしたら10万円以上の差になってくることもあります。

投資している先は、世界のREITとほぼ同じものです。多少は投資銘柄や保有割合などに違いがあるとは思いますが。

投資信託の規模で分散投資をして、インデックスファンドを超える収益を得ようとするのは、よほど運用戦略に特色がないとできるものではないと思っています。(例えば、保有銘柄を20位に抑えるとか、ショートや先物も使うとか)

実際に、長期間の推移をみると、手数料が高いこともあってか、②は分類平均値から劣る結果となっています。


毎月分配型投資信託は使ってはいけないのか?

確かに、デメリットばかりが目立ち、批判されることの多い毎月投資信託ですが、うまく使いこなす方法もあるように思えます。

例えば、毎月積立の逆の、毎月利益確定だと考えれば、一つの投資戦略として機能する可能性があるように考えられます。

初回に大きな資金を入れた場合、毎月一定額づつの利益確定をする行為は、毎月積立と同じで、価格が下がっているときだけでなく、価格か上昇しているときにも売却されることで、売却価格を平均化することにつながり、安値で売却してしまうリスクを軽減してくれます。

また、価格変動のリスク軽減策としては、トレンドができやすい株式やREITなどよりも、ある程度一定のレンジで動く為替などを対象にすると、効果は高いのではないかと考えられます。

さらに、相場のサイクルやタイミングがわかるようになれば、利益確定して確保してきたキャッシュを底値に近いところで、再度投資することができれば、インデックス運用よりも効果的に運用できる可能性もありそうです。

つまり使い方、投資戦略次第で、毎月分配型投資信託も使い道がありそうだということです。

ただ、信託報酬手数料が高い部分はどうしようもありませんが。

信託報酬手数料が気になるのであれば、インデックスファンドを買って、毎月一定額づつ売却するという方法もありますが。(SBI証券で自動で定期売却ができるサービスも行われています。)

毎月分配型投資信託に向いている人

・今まとまった資金があり、まとめて運用することを考えている人(今後の積立は厳しい)

 毎月一定の売却で、価格変動リスクを減らし、安くなったタイミングで買い戻す戦略

・底値を拾うようなタイミングが計れる人

 価格が上昇していく中で、徐々に売却し、キャッシュを蓄え、底値で買い戻す戦略

・運用しながら、徐々に資産を減らして使うお金にしていきたい

毎月分配型投資信託に向いていない人

・これから積立をして資産を築いていこうと考えている人。

・自分でタイミングを計って買うようなことはしたくない、全部自動で任せて、資産を増やしたいという人


結論から言えば、毎月分配(毎月売却)という戦略は、十分検討に値する戦略だと思います。

つまり、毎月分配型投資信託も、すべてがダメだというわけではないと思います。ただ一番の問題は、信託報酬手数料の高さです。

これだけは、どうしようもないデメリットです。

「毎月売却⇒売却した資金で底値で買う」のサイクルが出来上がれば、信託報酬手数料の高さに負けない可能性もあるかもしれません。

ですが、できればSBI証券の定期売却サービスと信託報酬手数料の低いインデックスファンドの組み合わせの方が、はるかに有効だと思われます。




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