物価連動国債でインフレ対策!?

資産運用をする上で、まず考えるべきなのが守りになります。

そして、守りとは、ずばりインフレによる資産価値の減少による損失を回避することです。

物価連動国債は、インフレ対策のための資産として期待できる投資先の1つです。


インフレって?

インフレ、正しくはインフレーションと呼びます。

ざっくり言えば物価の上昇のことをいい、正しく言えば、「通貨が社会の通貨需要量よりも相対的に膨張する現象」。

つまり、経済規模以上の貨幣が発行されることで、通貨の価値が下落し、物価が上昇する現象のことを言っています。

この通貨価値が下落する説明を省いて、一般的には物価が上昇することをインフレと言っています。

通貨価値が下落するという説明をしてしまうと政府に対する信用力が低下しているようなイメージを持たせてしまうので、通貨価値の下落と言っていないのかもしれませんが。

インフレとは本来、通貨価値の下落を指しています。

一般的には、円という通貨に絶対の価値を感じている人がほとんどのように感じます。

特に、「貯金貯金」と言って、せっせと預金していたりする話を聞くと、よりそう感じることがあります。

しかし、本当は、円という通貨の価値も上昇したり下落したりして変動しているということです。

世界の基軸通貨と言われているドルを価値の絶対的基準だと考えた場合、ニュースで円高とか円安とか言われていることこそ、円という通貨の価値が変動しているという証拠です。

インフレ対策とは、通貨価値の下落を回避することです。

一般的には、年2%~3%のインフレが最も安定しているとされています。

つまり、何もせず通貨という資産しか持っていなければ、年2%~3%で資産を目減りさせることになる可能性が高いということです。

ちなみに、年2%の物価上昇というのは、約35年で価値が半減してしまうことになります。

大学を卒業し、社会人として働き始めた時の給料は、退職する時には、半分の価値しかなくなっているということです。

新入社員として働いて、せっせと貯金しても、退職した時には半分の価値になってしまう。

こういうことにならないように防止することがインフレ対策です。


インフレから資産を守るために。

インフレから資産を守るには、インフレ以上の値上がりや収益が期待できるところに資産を置いておく必要があります。

つまり、それが資産運用です。

そもそも、資産運用とは、資産を守ることが目的です。

今の資産運用という言葉には、資産を増やすという印象が強いですが、本来の目的は、増やすことではなく、守ることにあるということです。

「守る」=「インフレ対策」ということです。

インフレから資産を守るために推奨されている資産が、株式や不動産です。

債券は?と思うかもしれませんが、債券では、インフレに負けることになるというデータがあります。

ドル預金やドル建ての保険などを勧めてくる人もいるかもしれません。

しかし、ドルも通貨だということを忘れてはいけません。

円から見ると感じないかもしれませんが、ドル自体の価値は年の経過とともに減少しています。

なぜなら、アメリカでは一番安定しているとされている低いインフレの状態がずっと続いて来たからです。

物価と比べてドルの価値が下落している以上、ドル預金やドル建て保険でインフレから守るというのは理屈に合わない気がします。

インフレ対策には株式投資がいいのはわかったけど、やはり値動きが大きく、失敗する可能性とかを考えるとちょっと怖いと感じるのもわかります。

また、不動産に関しても、投資資金が大きかったり、借入をすることなどを考えると、ちょっと手を出すのに躊躇してしまう気持ちもわかります。

そこで、第三の選択肢として物価連動国債が登場してくるわけです。


物価連動国債ってなに?

物価連動国債、名前の通り、物価に連動した国債です。

実際には、消費者物価指数(CPI)などを基に、元金額や利率が変動することになっています。

元金額が物価の動向に連動して増減するため、言い換えれば、物価の上昇に負けない、つまりインフレによって資産の目減りをさせないことができる資産だと言えます。

株式や不動産のように、物価以外のことで変動することが大きい資産と違い、変動原因がほぼ物価によるものとわかりやすいところも、良いところかと思います。

しかも、国債であるため、政府による信用がついています。

日本という国を信用していないということであれば、投資先としてお勧めするわけにはいかないところもありますが、それでも数ある資産の中でも、信用力は高い部類に入るかと思います。

なお、欧米諸国でもこうした形態の物価連動国債は、発行されています。

物価連動国債へ投資をするためには、現状投資信託を活用する以外にないところがあります。

物価連動国債は、機関投資家相手にしか発売されておらず、個人で買うことができないためです。

本当ならば、2017年2月に、個人向け物価連動国債が発行される予定だったのですが、財務省で『個人投資家のインフレ期待が高まらず、販売環境が整わないと判断した。今後は消費者物価指数(CPI)などの動向を見極めた上で販売時期を検討する。』

ということになり、発売が延期されてしまいました。

投資信託で物価連動国債を買うとなると、信託報酬手数料がかかること、国債のように償還というものがないため、途中売却という選択肢しかなく、元本を割る可能性が高くなるといったデメリットがあります。

ちなみに、個人向け物価連動国債は、満期の償還の時は、たとえ物価が下落していたとしても元金は満額償還されるため、満期まで保有すればほぼ損することがない商品設計となる予定でした。


物価連動国債の使い方について。

資産を守るという意味では、物価連動国債には、かなり活躍の場があると思います。

極端な話、いろんな資産へ分散投資した投資信託などを使うぐらいなら、物価連動国債一択でもいいのかもしれないと思えるほどです。

例えば、インフレに負けない運用といううたい文句の、いろんな資産へ分散投資したバランスファンドもありますが、そういう投資信託の目標としているリターンが、だいたい年2%~3%といった感じです。

つまり、安定したインフレ目標と同じということです。

そこへ物価連動国債よりも高いリスクと手数料を払って投資するぐらいならと考えてしまいます。

日本はデフレで、インフレは2%もないという意見もありそうですが。

インフレではない状態で、バランスファンドが今後も2~3%のリターンを出し続けられるのでしょうか?という疑問もあります。

そもそも、いろんな資産への分散投資とは、資産を守るために考え出された資産運用法です。

つまりインフレと同じくらいが目標の運用法だということです。

インフレがないのであれば、分散投資の長期リターンも減ってしまうのではと思っているところがあります。

物価連動国債の問題点。

国債だというところでです。

日本の財政の問題は、よくニュースで取り上げられ、もう返せる額ではないとか、国民一人当たり何百万円などといった怖い話で騒がれています。

つまり、日本という国がダメになれば、国債はダメになってしまう恐れがあるということです。

本当かどうかは、怪しいところがあるようにも感じていますが(財務省が税金を上げるための口実ってこともあるのでは?と)、多少頭の片隅に入れておいても間違いはないのかと思います。

物価連動国債は待機資金の置き場?

物価連動国債は、メインとなる投資先が高くなってしまって買えないときの、一時待機の場所として使うのはどうだろうと思っています。

物価連動国債は、効果的なインフレ対策となり、一応信用力抜群の国の発行した債券であることを考えると、メインとまではいかなくても、減らしたくない、言い換えれば守りたい資産の配置場所としては、魅力的である気がします。

ですが、国に対する不安もある以上。

物価連動国債ではなく、株式投資なども活用したほうがいいと思われます。

つまり、普段は物価連動国債においておき、株価暴落などが起こったときに、株式を買うための資金として使うという方法です。

もし、そんなタイミングはわかないということであれば。

株式投資30%、物価連動国債70%で保有し、年に一回など定期的なペースでリバランス(資産価格の変動があったときに、再度元の割合に戻すこと)するなどの方法もあるかと思います。


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