新・不動産投資メソッド「じぶんリート」改訂版

リートと言えば、株式市場に上場しているJ-リートが思いつきます。

そもそもリートとは、不動産に投資する投資信託のようなもので、証券取引所に上場され、株式投資のように証券会社などを通して売買することができるものです。

リートに投資をするメリットとしては、少額で不動産投資ができること、流動性が高いために売買が容易なことなどがあげられます。

J-リートが保有する不動産から得た、賃貸収益や売買益などの利益のほとんど(90%)を分配金として投資家に支払うことで、J-リートには法人税がかからないという性質があり、ほとんどのJ-リートが内部留保せずに利益のほとんどを分配金として支払っています。そのため株式投資等に比べると、分配金利回りが高い傾向にあります。

つまり、J-リートに投資する投資家は、不動産投資をしているのとほとんど変わらない感覚で投資をすることができます。

この本ででてくる「じぶんリート」と、本来のJ-リートは少し意味合いが違うものです。

どちらかというと、「じぶんリート」とは、ずばり「資産管理会社」をつくろうという意味合いが強いです。

「資産管理会社」は、富裕層や企業経営者などが自分の資産を管理する箱を作る感じでつくらていることが多い形態です。

株式市場に上場している会社の中にも、大株主に聞いたことのない企業の名前が記載されていたりすることがありますが。

詳しく調べると、創業者などの「資産管理会社」であることが結構あります。

「資産管理会社」を作る目的は、ほとんどの場合が節税目的です。

しかし、使い方によっては富裕層にとっての節税効果だけでもないところもあり、サラリーマンなどにも応用できるところがあります。

例えば、「資産管理会社」ならば、不動産投資の他に、株式投資等を組み合わせて行う場合、株式投資の損益と不動産投資の損益を合算することができます。

これは、個人で確定申告する場合にはできないことです。

また、株式投資の損失は3年間しか繰り越すことができませんが、法人で行えば9年間繰り越すことも可能になります。

株式投資の損失が大きい場合、3年で取り返すのは至難の業であることが多く、欠損金を使い切れずに切り捨てられてしまうケースをよく見かけます。

考えてみれば、株式市場は10年に一度くらいのペースで大暴落する傾向があります。その時に多大な損失を被ることになり、その損失は数年かけて元に戻るようになるわけですが、その期間が3年では足りないということなのでしょう。

他にも、相続時に、いろんな資産をひとつづつ所有権を移したり、登記したりする手間も楽というのも考えられます。

また、法人税を減税し個人への課税を増やす傾向にある最近の税制や、年々増加する社会保険負担への対応策なども考えることもできます。

生命保険も法人で加入して、経費にしてしまおうという方法もあります。

他にも、日本の財政状況の悪化から個人の資産を守るためということを考える人もいます。

今の森ビルももとは、法人を作って預金封鎖から資産を守ったことから始まっているという話があります。

他にもいろんな効果が考えられるわけですが、やはり多くのメリットは税制面になります。

この本の内容も、税制面についての内容が多いです。

「資産管理会社」ってどうなの?なんて疑問が湧いたらぜひ読んでみるといいのかもしれません。

ただ、一つ気になる点がありました。

「資産管理会社」を合同会社で設立というところですが。

合同会社の形態をとってしまうと、出資者=役員(正しくは社員)になってしまいます。

これが、他社に勤務しているサラリーマンの場合どうなのかな?というところです。

副業禁止が緩和されていることや、不動産投資はそれほど仕事がないために、副業には当たらないという意見もあるかと思いますが。

他社で役員という肩書をもっていながら、自分の会社に勤めるというのは困るという会社はまだ多いのではないか?という疑問です。

役員となると、法律上は、忠実義務などがあって、利益相反や善管注意などいろいろな面で面倒なことになる可能性もあります。

実際には何の影響もないとは言っても、会社として従業員にそういうリスクがあるということになると、やはりやめてもらいたいな?と考えるのもわからなくはないです。

この辺は、多少費用は掛かってしまいますが、株式会社にした方がいいのでは?という気はします。

とにかく「じぶんリート」って面白い名前ですよね。

じぶんで運用するリートってことでしょうかね。

田仲 幹生

ⅭFP(ファイナンシャルプランナー)資格認定者、1級FP技能士、個人投資家

外資系の生命保険会社で営業を行い、後に税理士事務所に勤務、2016年から今までの経験を生かしながら、投資活動および資産形成を主な目的としたFP業を行っていきたいと思い独立。

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