低コストの『eMAXIS Slim』シリーズに「全世界株式(3地域均等型)」が登場!?他の全世界株式投資信託と何が違う?

とことんコストにこだわり、業界最低水準の運用コストを目指す『eMAXIS Slim』シリーズ。今度は、全世界株式(3地域均等型)が登場です。

以前紹介した、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)も、2018年4月11日から信託報酬手数料が0.16%に引き下げられるようで、業界の手数料低下に合わせ、順次このシリーズの信託報酬手数料も引き下げられていくという、将来にわたってずっと低コストの投資信託で運用したいときには、このシリーズから選べ!という感じです。

ちなみに、今回登場する、全世界株式(3地域均等型)ですが。

他の全世界株式へ投資する投資信託と違う特徴的なところは、「3地域均等型」というスタイルです。

3地域均等型とは、国内株式、先進国株式、新興国株式に1/3づつ均等に投資をするという意味です。

ほとんどの全世界株式型の投資信託では、株式市場の時価総額で配分割合を決めたり、GDPなどの経済規模に合わせて配分割合を決めたりしているケースが多いのですが。

この投資信託は、そういった事を考慮せず、単純に3つに配分しているという点が特徴的です。

この3つに均等に配分という配分の仕方がいいのか悪いのかについては一概には言えませんが、おそらく『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』は、他の全世界株式型投資信託よりも長期的には高い利回りを得ることができるのではないかと考えられます。

そもそも、時価総額やGDPなどで資産配分を決めようとすると、圧倒的に米国の存在感が際立つことになります。

たとえば、「ファンド・オブ・ザ・イヤー2017」で1位となった楽天の「楽天・全世界株式インデックスファンド」では、国別の配分比率は、米国の株式が50%以上という資産配分になっています。

このように、ほとんどの全世界株式が米国だよりという印象があります。

さらに言えば、日本やドイツ、イギリスといった先進国まで考えると、こういった先進国だけで8割近い数字になってきます。

しかし、『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』の資産配分は、時価総額やGDPといった経済規模に応じて配分するというセオリーを無視しているところが面白い点で、つまりは、米国だよりになっていない上に、新興国への投資配分も他の全世界型投資信託よりも多めになっているというわけです。

これが何を意味しているかというと、価格変動のリスクは大きいが、高い利回りが期待できる新興国への投資が多いことで、長期的に高いリターンを目指すような資産配分になっているという事が考えられるわけです。

短期的には、新興国よりも先進国の方がパフォーマンスが良くなることも多く、少なくともここ数年は米国株が絶好調だったため、新興国株式よりも米国の割合が大きい先進国株式の方が好調でした。

ですが、長期的に考えれば、新興国株式の方がリスクが大きい分、期待リターンは高くなると考えられています。

とはいえ、こういった話は、あくまで『期待』リターンの話であり、過去の数字を基にしたもので、将来も同じことが起こる保証はどこにもないという事は、頭の片隅に置いておいた方がいいように思います。

欲を言えば(自分に今後の相場を見通す力があるという錯覚?があるのであれば)、「これからは、先進国ではなく、新興国が成長するステージに入かもしれない」と思った時に、時価総額やGDPなどで配分比率を決めている全世界株式投資信託ではなく、このような3地域均等型の投資信託を使ったほうのが、リターンは高まるのかもしれないと思うところです。

などと、もっともらしいことを言ってはみましたが。

結論から言えば、おそらく、時価総額型だろうが、GDP型だろうが、3地域均等型だろうが、年に数%もリターンやリスクが変わるといった大きな違いにはならないと思っています。

むしろ、時価総額型やGDP型を捨て、1/3づつという子供でもできる計算できる方法で運用が行える、3地域均等型で運用したほうのが、管理が楽になり、低コストという運用方針を守りやすいのかなという気がするところです。


田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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