「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ常勝無敗の株投資術(清水洋介)

江戸のウォーレン・バフェット?。本書は江戸時代に活躍した「本間宗久」と「牛田権三郎」という2人の偉大な投資家の残した相場格言から、相場というものを知ろうという内容の本です。

ちなみに、本間宗久は、「本間様には及びはせぬが、せめてなりたや殿様に」と言われていたなど、殿様以上の憧れの存在でもあったようです。

本間宗久も牛田権三郎も、米相場で活躍した相場師です。

株式市場と、2人の活躍の場は違いますが、相場というものは、株式市場であろうと米相場であろうと、その本質は一緒だろうと言えます。

著者は、相場の本質は人の心理にあると考えているようです。

この意見には私も大いに賛成するところがあります。株式市場では、企業のファンダメンタル、つまり企業の事業内容や利益などが株価に反映されていると考えられていますが、その時その時の株価の上下の値動きは、企業のファンダメンタルよりも、相場で取引している参加者たちの心理の方が大きく影響しているように感じています。

つまり、株式相場であろうと米相場であろうと、市場参加者の心理を理解することが、相場の理解につながると著者は考えているわけです。

そして今回、本間宗久と牛田権三郎の二人の相場格言に注目したのは、その相場の心理を説明するのにとても参考になるからという事でした。

本書の内容は、2人の相場格言を基に、相場ではどんなことが起こるのか、相場でよく犯してしまう間違いはどんなことなのかを説明している、ある意味、相場格言の解説書のような話です。

正直、もっと日本が誇る相場師の投資法などの具体的な内容が示されているのかなと思っていたのですが、そういうものとはちょっと違うようです。

ですが、これはこれで面白い内容だったかなと感じています。

本書の中に、投資をするためには、自分の投資スタイルを作っていかないといけないといった話が出ていました。

これは、まさにその通りです。相場は、人が上手くいっていたという方法が自分にも完全に当てはまるといった簡単な世界ではないことは、実際に投資をしていると肌で感じるところです。

なぜなら、人は性格も、価値観も、ひとそれぞれだからです。

当然、投資資金も投資期間もまた全然違いますから、投資スタイルは十人十色になるのは当然なはずです。

だからこそ、投資で大切なことは、『基本』を身につけることなのだと思います。

じゃあ投資における『基本』とは何か、それがまた難しいところかもしれませんが、知らない間にはまっている失敗やリスクを避ける知識とノウハウという事なのかもしれません。

そして、その知識とノウハウが、2人の相場格言にあるようです。

正直これを読んでも、投資の初心者などはあまり理解できないのではないかと感じますが、なぜか初心者ほど知っておくべき情報のようにも思います。

相場だけではないですが、『基本』というのは簡単なようで、ものすごく奥が深い世界ですよね。

この本で多く紹介されている相場の格言は、実際にその失敗をした人ほど、「なるほど!」と納得できるようなもののように思います。

おそらく、本間宗久と牛田権三郎という2人の相場師も、数々の失敗をしてきた中で、これらの格言を作ってきたんだろうなと感じます。

だとしたら、タイトルにある「常勝無敗」というのは、ちょっと言い過ぎなのかもしれないなと思うところもありますが。

あせっとびるだーず

投資会社、FP会社

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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