金利を見れば投資はうまくいく 運用キャリア25年超のファンドマネージャーが教える 堀井正孝

投資で成功したい。と考えた時、経済を予測ができるといいだろうなと誰もが考えることですよね。

ただ、経済の予測は不可能というのが、投資家の共通認識だと思います。

ウォーレン・バフェットも、マクロ経済を気にするぐらいなら、個別企業を調べることを重視したほうがいいというようなことを言っています。

だだ、そんなことを言っていても、経済環境をまったく気にしていないのかと言ったら、決してそんなことはないのだろうなと思っています。

事実、バフェットの投資は、市場が好調の時には、あまり積極的に動かないが、混乱して暴落した時には、一気に動くという傾向があるようです。

バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイのキャッシュポジション(現預金残高)がそれを物語っていると言われてています。

現在のバークシャーはキャッシュが積みあがっていて使い道をどうするのかと言われている時なので、市場は好調の時と言えそうです。

ただこの動きは、バフェットがいう通り、マクロ経済を予測しての話でないと思われます。ただ、現在の経済状況を鑑みて、行動しているというだけのように思われます。

この本の中ででてくる、「経済には四季がある。」ということがまさにそこに関係する話だとみています。

経済の四季、つまり景気や経済にはサイクルがあるというわけですが、投資はその経済のサイクルに合わせて、行動すれば上手くいくというのが、この本の趣旨です。

まさにバフェットが行っている行動と同じですね。

じゃあ、どうやって経済サイクルのどの段階に現在いるのかを判断したらいいのか、それを知るために役に立つのが、『金利』だと言っています。

だから『金利を見れば投資はうまくいく』なんですね。

金利を見れば、経済サイクルの現在地がわかる。経済サイクルが見えれば、今取るべき行動がわかる。正しい行動を取っていれば、投資はうまくいく。

考えてみれば単純な話です。

それともう一つ、この本を読みながらある著名投資家を思い出しました。

ヘッジファンド、「ブリッジウォーター・アソシエーツ」のレイ・ダリオです。


「世界のエリート投資家は何を考えているのか」の本の中で、レイ・ダリオの投資スタンスと一般の人でも実行可能という制約の中でレイ・ダリオが考えるポートフォリオが紹介されています。

この中で、経済のサイクルに応じて、活躍する資産クラスが違うことを利用してポートフォリオを作るといった話がありました。

本書の金利で経済の四季を感じとることに似ていますよね。

また本書で紹介されている「信用サイクル」の話は、レイ・ダリオがYouTubeで公開している。「30分でわかる、経済の仕組み」にも似ています。


ここまでくると、この本から、かなり有効そうな知識が得られそうだと感じてくるかもしれません。

ただ、実際にこの本を知識を生かすのはちょっと難しいのかなという気もしなくもありません。

というのも、経済の四季というのは、1年や2年で移り変わるものではありません。そのサイクルは、長いと十年を超える年月を必要とします。

つまり、この本で読んだことを十年以上も意識しつづけて投資活動を行うことができるのかというところに難しいだろうなと感じます。

投資では長期的なスタンスをもって臨むというのは、絶対的な重要ポイントです。ですが、実際に投資をはじめると、長期的な視点が抜け落ちて短期的な視点で行動していることが多いものです。

つまり、長期的に有効だと思うものを見つけても、それを実践していくことは、有効だと思う以上に難しいところがあるというわけです。そこはやっぱり経験値というところなのでしょう。

筆者は、25年超という運用キャリアの中で、得た知識であり知恵なのでしょうね。

ただ、私個人の経験の中では、経済の四季を感じながら投資を行うことは、とても理にかなっていると思っているので、本書から学べたことはとても参考になる話だと思っている次第です。

田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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