人生100年時代!個人年金保険に加入するポイントとは

「老後の生活費が心配だ!」「人生100年時代!長生きのリスク」なんて言われると、なんとなく老後に不安を感じ、何とかしようと思った時に、真っ先に思いつくのが『個人年金保険』ですね。

しかし、個人年金保険のカラクリを知らず加入してもいいものなのだろうか?

まず何といっても、「年金保険」という言葉が引っかかります。

商品名に「年金」なんて入っているものだから、「年金」として多くのメリットがある商品だと想像してしまいますが、その実態は「養老保険」です。

金融機関のネーミングセンス、お見事!という感じでしょうか?

なぜ「年金保険」が「養老保険」なのか、これは年金保険に限らず「学資保険」などにも当てはまってくる話です。

「年金保険」の特徴と言えば、保険料として積立てたお金を、一定の年齢が来た時に年金として毎月受け取れるという仕組みですよね。

よく考えてみましょう。保険料として積み立てたお金を一定の年齢が来た時に受け取る。ここまでは「養老保険」と全く同じ仕組みです。

ただ、年金保険は定期的に取崩しながら受け取れるというところが違うと思われますが、「養老保険」だって部分解約という方法を使えば、「年金保険」と似たような仕組みにできてしまいますよね。

そう、「年金保険」と「養老保険」はほぼ同じ商品というわけです。

ただ「年金」という言葉をつけたことで、老後のために加入する保険というイメージがついてしまっているわけです。このイメージによって以前説明した「心の会計」という仕組みを利用して顧客に販売しているのだろうなと考えられそうです。

じゃあ「年金保険」に加入するにあたってどう考えたらいいのでしょうか?

「年金保険」が「養老保険」と同じなのであれば、「養老保険」に加入する時のポイントがそのまま「年金保険」にも応用できそうです。

「養老保険」を積立の金融商品として見た場合の加入ポイントは、利回りと積立期間です。

利回りというのは、年何%で運用できるのかという点です。この利回りが日本国の債券である個人向け国債以下の利率であれば、「養老保険」に加入する意味は基本的にないでしょう。

ただ、保険会社が提示している予定運用率を養老保険の運用利回りだと考えてはいけません。「養老保険」には保険としての機能があるため、預けたお金の運用利回りから死亡保険料や事業費率が差し引かれています。

確認する時には保険会社が提示してきた保険設計書を見て、実質利回りを計算する必要があります。

毎月〇万円積立、◇◇年後に〇〇万円受け取れるとしたら、年利何%になるかといった計算です。

なぜ個人向け国債以下の利率であれば加入する意味がないとするのか?

国債はリスクフリーレートとして金融商品の基本となっているものです。

リスクフリーレートとは、まったくリスクを取らなかった場合に、どの程度のリターンがあるかという意味になります。

「養老保険」には、保険会社の倒産、途中解約による損失などのリスクが存在します。リスクがないものとリスクがあるもので比較して、リスクがないものの方が利回りが上という事がそもそもありえないと考えられるはずなのですが、金融商品の中には、リスクがあるのに、リスクフリーレート以下の利回りしかないものは意外と身近に存在しています。

次に、「積立期間」ですが、養老保険を国債という債券に見立てて来ましたが、養老保険を債券と同じと考えた場合、満期となる期間で、その金融商品が魅力的かどうかが分かれてきます。

債券を購入する場合、将来の金利の見通しを立てます。その時、今後金利は上がっていくだろうと考えられる経済環境になった時、低い利率で購入してしまった債券は、どんどん価値が目減りしていくことになります。つまり債券の価格は下落します。

ましてや、満期までの期間の長い債券ほど、その価値の目減りは大きくなります。

そうです!金利が上昇していくと思われる局面で、数十年単位の「養老保険」に超低金利で加入してしまうと、目に見えてはきませんが、その「養老保険」の価値はかなり目減りすることになるわけです。

年金保険や養老保険の中には、満期まで運用利率が変更されない商品が一般的になっています。

さらに言えば、30年などという超長期で「個人年金保険」に加入したり「養老保険」「学資保険」に加入したりしていることがあります。

さぁ、想像してみましょう!

これから30年、世の中の金利(個人向け国債の金利など)は1%を超え、2%や3%といった正常値の金利になっている中、自分が加入した保険は、ずっと0.数%という金利で運用されています。

さらに中途解約すると、支払い元本を割ると説明されているので、なんだか身動きできません。

なんてこともあり得るのかもしれません。

これが超長期で金利を固定してしまう恐ろしさというわけです。

今の金利は最低であって、いつか金利が上がる方が自然なのではと思う節がるのであれば、老後までの長期間継続する年金保険に加入するより、数年単位の養老保険を繋いでいった方がいいと思われます。

逆に、今後も金利は下がる一方だという見込みであれば、できるだけ長期で今の金利を受け取れるようにした方が有利になります。

ですが、貯蓄のための金融商品を選ぶにあたって、10年以上の設定というのはあまりお勧めしません。10年もたつと結構世の中は変わっているものです。

それまで当然だったものが、10年たった時にはそうではなくなっていることが多々あるものです。

年金保険は養老保険、養老保険は債券を買うのと同じ視点で。つまり年金保険は債券を買うのと同じ視点で考えるといいと思われるわけです。

田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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