ウォーレン・バフェットの投資会社バークシャー・ハサウェイは今や巨大な資産規模で投資する企業となりました。投資先も誰もが知っているような超有名な優良企業が多くなっています。
ですが、バフェットは運用資産額さえ小さければ、今でも小型株へ投資したいと思っている?
ウォーレン・バフェットが投資している会社と言えば、コカ・コーラ、アップル、アメリカンエクスプレス、P&Gといった名だたる大企業の名前が出てきます。
そのせいか、ウォーレン・バフェットの投資法は、巨大な超優良企業へ投資するというイメージがあるように思います。
ですが、バフェットは最初から、コカ・コーラといった超優良企業ばかりに投資をしてたわけではありません。
昔のバフェットは、どちらかというと、そんなに株式の売買が活発ではない小型株などへ好んで投資をしていたようです。
そして今でも、運用資産額が小さければ、昔好んでいたような小型株への投資をすると考えているようです。
なぜ小型株を好むのか?
そもそもなんでバフェットは、小型株への投資をしたいと考えているのに、巨大な超優良企業へ投資をしているのか?その大きな理由は、運用資産額が巨大すぎるためです。
運用資産額が巨大すぎると、時価総額が小さな企業では、その資金を吸収しきれません。たとえば、100億ドルのお金を運用していて、買いたい企業の時価総額(市場に出回っている株式全部の金額)が50億ドルしかなかったらと想像してみてください。
その会社の株式をすべて買っても、お金が余るのではないかと想像できますよね。
実際には、買うお金が大きすぎると、自分で株を買い進めるにつれて、株価もどんどん上昇していき、そこそこ(割安)以下の価格で買うのが好きなのに、自分で自分の首をしめるような感じで高い買い物をしてしまう可能性が出てきます。
そういった理由から、運用資産額が大きくなるにつれて、小型株が投資の対象ではなくなってきてしまうわけです。これは実は、投資信託にも言えることです。
なので、バークシャークラスの運用資産規模になると時価総額が大きい企業が投資の対象となってくるわけなのです。
資産額が小さければというのは、そういうことになります。
それじゃあ、なんで巨大な超優良企業よりも小型株なのか?
理由はいろいろ考えられそうですが、一番の理由は、株式の売買が超優良企業よりも活発ではないために、「効率的市場仮説」が効いていない可能性が考えられます。
つまり、みんなが見逃している「割安銘柄」というのが見つかる可能性が、小型株の方が超大型株よりも多いことがあると考えられるわけです。
割安株へ投資をしてきて、資産を築いたバフェットですから、やはりそちらに興味が出るのかもしれませんね。
他にも、小型株には、企業自体に成長余力がたくさん残されているということも考えられます。
例えば、飲食店を例に考えてみると、すでに何万店もの店舗を構えてしまっている会社がさらに店舗を10店舗とか20店舗とか増やしてもそれほど大きな伸びは期待できません。ですが、まだ100店舗しか出していない会社だったらどうでしょうか?
10店舗出すだけでも、業績に大きく影響します。つまり大きく売り上げが伸びる可能性があるわけです。小型株には、成長力という点でも魅力があるわけです。
ただ、小型株には、バフェットのいうところのブランド力、いってみれば競合他社を出し抜く力が弱かったり、株価の変動が大きかったりというデメリットもあります。
ですが、その辺は賢明な投資家であれば、十分にそのリスクを乗りこなせるということなのでしょうね。
まだまだ運用資産規模が小さい、資産形成をする段階では、小型株を選択するというのはある意味理にかなっているのかもしれません。
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