株式投資と共通する生命保険加入の考え方?

生命保険、何のために加入しますか?

「家族のため」その通りです。でももっと経済的なアプローチから生命保険に加入する理由を考えてみませんか?

生命保険はわかりきっている話ですが、金融商品です。

生命保険の営業から、「もしも自分の身に何かあったら、家族のためにどうしますか?」といったある意味血の通ったような話をされることがよくあるかと思います。

しかし、金融商品であるという側面から見れば、経済的な観点から加入の仕方を考えるべきなのかもしれませんよね。

つまり、生命保険加入に必要な情報は「もしも」といったあいまいな表現のものではなく、「確率や統計」といった数字という事になります。

株式投資など市場で売買する金融商品の話で、「ブラックスワン」という言葉を使うことがあります。

「ブラックスワン」とは、直訳すれば黒い白鳥という意味になり、つまり「ありえない事」ということを象徴している言葉です。

実はこの「ありえない事」であるはずのものが、なぜか金融市場ではちょくちょく起こります。

確率にすると数%と起こらないと言われているような事なのに、なぜか頻繁に目にすることがある。市場にはそういう不思議なことが起こっています。

この話を生命保険に置き換えれば、年齢にして30代で亡くなるなんてことはある意味「ありえない事」です。確率的にもかなり低くなっています。30歳から34歳までの間に亡くなる確率は、0.0637%と出ています。

率直に言って、この確率は、無視できるレベルの数値です。

 無視できる。つまり30歳から34歳の間は生命保険なんて加入しなくていいというのが、確率からは言えるかもという考え方もあながち間違いではないかもしれないと思うわけです。

しかし実際には、この無視できるレベルの確率に、数万円もの保険料を支払っている。もしかすると、人によっては生活費に影響を及ぼすほどの金額かもしれません。

これってどういう事でしょうか?

「無駄」という事でしょうか?

株式市場などで、「ブラックスワン」が起こった時のためという目的もかねて取引する金融商品があります。それを「オプション」と言います。

金融市場における「オプション」=私たちの生命保険といった感じです。

無視できるレベルの確率しかないのに、なんで経済や金融、数学や統計に詳しい金融業界の人たちは「オプション」を取引するのか。

実は、そこに生命保険に加入する目的につながる理由があります。

株式投資などをしていると、「ありえない事」つまり「ブラックスワン」が起こると、資産の大部分を失うというとてつもない被害を受けることになります。

「ありえない事」だから本来無視していいはずなんだけど、いざ起こってしまうと「とても無視できないレベルの被害」というわけです。

なので、損失を覚悟というか受け入れて、「とても無視できないレベルの被害」を抑えようとしているわけです。

生命保険も同じですよね、「ありえない確率」でももし万が一起こってしまったら「とても無視できるような経済的損失ではない」から、生命保険というオプションをつかって保険料という損失を受け入れて損失回避を図っているわけです。

生命保険の目的がわかってきましたでしょうか?

生命保険という金融商品の目的は「起こる確率は無視できても、もし起これば、とても無視できないレベルの経済損失を回避するため」だという事です。

そう考えると、こういったオプションを購入するために、毎月数万円、生涯で数百万とか数千万とかいう金額を支払うというのは正しい判断なのでしょうか?という事をちょっと考えてみませんかという話です。

1000万円という資産を株式として持っているとして、その1000万円を万が一のことが起こっても、大きく毀損することをさけるために、保険を掛けるとしていくらまでなら保険料を支払おうと思いますか?

今度は、サラリーマンの生涯年収は約2億円と言われています。亡くなることで、その2億円という経済的利益を失うことになるわけだから、その損失を回避するために、いくらのオプションを掛けますか?

「ありえない確率」で起こる「とても無視できない経済損失」を回避するため加入するのだと考えれば、その費用はできうる限り抑えたいなと思う人もでてきませんか?

実際には、保険料の中から積立に回る部分などもあるので一概には言えませんが、生命保険に加入するときに一つの考え方となればと思いました。

田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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